取引する銘柄を日経レバレッジ指数ETF(1570)に決めた理由は次のとおりです。
この3つの条件について、順を追って説明しましょう。
株の取引には、現物取引と信用取引があり、デイトレードの場合は信用取引を行います。上場銘柄のすべてが信用取引できるわけではなく、買建/売建の両方ができる貸借銘柄は限られています。当サイトが取引する日経レバレッジ指数ETFは貸借銘柄ですので、信用取引ができるという第一の条件を満たしています。
デイトレードが信用取引でなければならない理由は、株式の売買ごとに発生する手数料にあります。当サイトでは一日に売りと買いをそれぞれ一回ずつしか行いませんが、それでも二回分の手数料を払うことになります。現物取引の手数料は、約定代金や証券会社ごとにさまざまですが、某証券会社ではインターネット取引での100万円以下の約定代金では、約定代金の0.3465%かかります。買って売ったら二倍の0.693%です。当サイトの成績表を見れば分かるとおり、一日の騰落率は平均0.7%前後ですから、現物取引では手数料負けしてちっとも利益は出ませんね。
これに対し、多くの証券会社は信用取引の手数料を無料(ただし若干の諸費用はかかる)にしていますので、デイトレードでも十分利益を出せるのです。
一般的に信用取引はリスクが高く、初心者には不向きだと言われています。その理由は、レバレッジと呼ばれる信用取引特有の取引手法にあります。信用取引では、証券会社に預けた委託保証金の約三倍(証券会社による)の金額で売買が可能です。さらに、空売りと呼ばれる下げ相場でも利益を見込める取引が可能になることも、リスクを高める要因とされます。手持ち資金を超えた金額の取引を開始して、相場が想定と逆に動いてしまうと、多大な損失を被る可能性があるのです。
こうしたリスクを避けるために、当サイトではETF(Exchange Traded Funds)と呼ばれるインデックス連動型の銘柄を選びました。ETFとは日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)といった特定の指数に連動する上場投資信託の総称です。リスクを軽減するには分散投資がいいとされますが、この手法をはじめから取り入れているのがETFの特徴です。特定企業の株式に投資すると、その企業に悪材料が出て株価が暴落した場合、もろに損失をかぶることになりますが、日経平均株価や東証株価指数TOPIXであれば個別企業の暴落(暴騰)を吸収して常に穏やかな値動きを示しますから、それだけリスクを避けられると言えます。
逆に言うと、ETFの値動き幅は小さすぎて短期間の取引で利益を出すのは大変です。そこで当サイトは、日経平均株価の二倍に連動する「日経レバレッジ指数ETF」を投資対象に選びました。
証券取引の世界で使われる流動性とは、株式売買の成立しやすさを判断する指標です。簡単に言うと、常に活発な売買が行われている銘柄は流動性が高いとされます。短時間で売買を繰り返すデイトレードでは、買いたい/売りたいと思ったタイミングで注文を出しても、流動性の低いしんみりした銘柄では、いつまでたっても取引が成立せず、狙った価格での売買ができません。デイトレードをするなら、常に多くの投資家が売買を繰り返す人気の高い銘柄を選ぶのが必須条件となります。
「日経レバレッジ指数ETF」は国内でも屈指の高い流動性を持つ銘柄なので、デイトレードには最適と言われています。実際に、証券会社が提供するスマートフォンアプリのリアルタイムな気配(板情報)を見ると、ひっきりなしに売買が成立しているのを実感できます。これなら、注文を出してもなかなか約定しないといった事態は避けられますね。